将太郎です。前回のコラムで「いよいよワールドカップが開幕します。」と書いたのがつい昨日のように思えますが、もうプールマッチが終わってしまいました。本当に、あっという間の4週間でした。僕は、テレビの解説が7試合(うち1試合が中止)で、あとはスポンサー関係やホスピタリティ席の解説だったり、パブリックビューイングだったりで全国に行かせていただきましたが、何とかプールマッチ全試合(本当は40試合になるはずだったけど台風による中止があって37試合になりましたが)全部の試合を見させていただきました。移動中にオンデマンドで見たり、録画しておいたのを帰宅してから見たり……正直、めちゃめちゃしんどかったのですが、だけどそれ以上に楽しかった!
実は死の組だった「プールA」。その混戦を作ったのは…ロシア
本当に、全ての試合にドラマがある。感動がある。点差が離れようが、順位が決まっていようが、全ての試合で心が震える場面に出会いました。プールマッチが終わって、20チームのうち12チームがもう大会から離れてしまったのは残念ですが、ここからはまた違う魅力のノックアウトステージが始まります。ワールドカップはまだまだ続きますからね。みなさん、体調整えておいてくださいよ!
ということで、大西将太郎の「RWC2019日本大会プールステージを振り返る」第1弾です。
まずはプールA。
大会前は、イングランド、フランス、アルゼンチンが集まったプールCが「死の組」と呼ばれていましたが、実は死の組はプールAでしたね。何と言っても、もつれにもつれてプールマッチ最終日の最後の試合が終わるまで、8強に残るチームが決まらなかった。しかも落ちたのは開幕時点で世界ランク7位だったスコットランドです。
そして、この組を死の組にしたのは、開幕戦で日本と対戦したロシアだったなと思います。ロシアは本気で勝ちに来たと思うし、4年前に日本が南アに勝ったような展開だって十分あり得たと思う。
みなさん、忘れている人も多いと思うけれど、このW杯で最初のトライを決めたのは、実はロシアなんです!日本戦の開始4分、ロシアのWTBゴロスニツキーが決めたトライが、RWC2019日本大会のトライ第1号だったんです!(ただし、実はこのトライが、今大会でロシアの唯一のトライになってしまうのですが……)
僕は今回のW杯で、ロシアのラグビーは今後、発展しそうだなという印象を持ちました。サモア戦もアイルランド戦も、日本戦も、点数ほどの差は感じなかった。2027年のW杯にも立候補する動きがあるようです。2027年の開催地にはアメリカも立候補しそうだし、南アも手を挙げる可能性がありそうですが、ともあれロシアのラグビーがこのまま発展していったら、日本を脅かす存在になるかもしれません。今大会のロシアには、それだけのインパクトがあったと思います。